映画「国宝」を見て、原作を読みたくなる!と言う方が多いと思います。
原作本を読むのもいいですが、「国宝」は耳で聴くことをおススメします。
Audibleを登録すれば、初月無料で「国宝」が聴けますので、是非お試しを!
なぜ耳で聴くのがおススメなのか、それはナレーションの力で物語がいっそう楽しめるからです。
しかも本を読む時間がなくても、家事をしながらでも耳は傾けていられますからね。
Audibleのおすすめ作品「国宝」の感想
映画「国宝」を見た人は大抵2回目リピートします、と言います。
私の周りでも2回見た!と言う人が多いです。
「国宝」をもう一度!と言うなら、映画もいいけど、ぜひ耳で味わって~!
耳で「国宝」を味わえるAudibleは、2ヶ月無料キャンペーンをやっています。
この無料期間中に「国宝」を聴いてみてはいかがでしょうか。
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なぜ「国宝」を耳で聴くのがおススメかっていうと、菊之助さんのナレーションが良い!
映画では、吉沢亮くんと横浜流星くんが歌舞伎のセリフ回しを見事に演じてましたよね。
Audible版の「国宝」では、歌舞伎役者、尾上菊之助さんで歌舞伎のセリフ回しが聴けちゃうのです
これはかなり耳福ですよ~
Audible版「国宝」は上・下巻になっています。
面白くてどんどん聞いてしまうので、あっという間に聴き終わってしまいました。
ナレーションの菊之助さんの素晴らしさは、長崎弁も大阪弁もまったく違和感がないところ。
一人で朗読しているのだから、役によって声も変えています。
古希を迎えたお師匠さんの声は、落ち着いてしっとり、しかも貫禄さえ漂わせています。
映画版で田中泯さんが大絶賛されてましたが、菊之助さん演じるお師匠さんも素晴らしかったです。
「国宝」原作との違い
Audible版「国宝」を聴いていて、映画版との違いを見つけるのも楽しみでした。
映画は時間的な制約や映像化の都合で、人物やエピソードが整理されますよね。
長編小説を3時間の映画にまとめた手法は見事だなーと思いました。
俊介と春江の駆け落ちシーン
「国宝」映画版と原作との違いで、私の中で最もインパクトがあったのは、駆け落ちのシーン。
俊介(横浜流星)が春江(高畑充希)と駆け落ちする場面は映画版の方が好きです。
俊介が喜久雄の舞台を見て、嫉妬や衝撃など様々な思いを味わって失意の中でロビーに出るところ。
春江が追いかけてきて、俊介の手を引いて劇場を出て行きますよね。
映画では、このシーンがとてもドラマチックでした。
原作だといつの間にか二人が居なくなっていたような・・・。
あの二人どうした?みたいなウヤムヤ感が、映画では解消された印象です。
原作で描かれる俊介の失踪後の苦悩の描写
原作の「国宝」では、俊介の失踪後の苦悩が詳細に描かれています。
俊介は三代目花井半次郎の名跡を喜久雄が継いだことで心に大きな衝撃を受けました。
劇場で喜久雄の舞台を見て、恨みや罵倒など口に出すことはせず、静かに姿を消して行きました。
春江とともに・・・。
表面的には誇り高く去ったように見えましたが・・・。
その後の俊介の人生は、華やかな梨園の生活とは程遠いものがありました。
俊介は春江とともに名もない温泉町や地方の芝居小屋を転々としています。
かつての栄光を捨てて地方回りの田舎芝居役者へと落ちていったのです。
その間、歌舞伎や芸能に対する情熱と執念は持ち続けていました。
地方で芸を磨き続け、病気になりながらも舞台への復帰を果たします。
春江と夫婦揃ってテレビのインタビューに登場し、喜久雄は俊介の復帰を知ることになります。
映画では俊介の失踪後、どんなことをしていたか描かれていません。
その間の苦労や経験、家族への思いはテレビのインタビューで語らせると言う手法です。
幼なじみの徳次の存在
原作では、幼なじみの徳次が喜久雄の人生全体を通じて重要な役割を果たしています。
徳次は喜久雄の兄貴分として親身に支え続けました。
特に娘・あやのが非行に走った時には命がけで連れ戻す場面が印象的でした。
確か指を詰めていましたよね。
映画では徳次の存在自体が大幅にカットされ、長崎時代のごくわずかな登場になっていました。
父親と暴力団のエピソード
原作では、喜久雄の父親の背後にある暴力団の争いがしっかり描かれています。
そして父親を殺した真犯人が実は身内だったというサスペンス要素があります。
映画では父親の死が敵対組織との抗争によるものとシンプルに描かれていました。
この複雑な因縁の展開はほぼ省略されていて、原作本で衝撃を受けました。
喜久雄の父親は抗争の末、壮絶な死に方をしますが、映像の世界ならではの緊迫したシーンでした。
喜久雄の娘あやのの事情
原作では、喜久雄の娘・あやのの非行について細かに描かれています。
母親との確執や不良となったあやのの更生については、先ほど書いた通り徳次が深く関わります。
映画ではあやのの登場シーンは幼少時代であり、後に喜久雄が人間国宝になった時、再び登場します。
カメラマンとして喜久雄を撮影する時、大人になったあやのが喜久雄に告白するシーン。
貴方を父親と思ったことはない、歌舞伎は嫌い、などと対面して言い放ちましたよね。
このように、あやのの存在はかなり簡略化され、物語の主軸から外されています。
何十年ぶりに親子が向き合う設定は、いかに喜久雄が家庭をないがしろにしていたかわかります。
それが歌舞伎役者なんだ、という演出になっていたと思います。
サブキャラクターの存在
原作では徳次以外に弁天という、物語に奥行きを与えるサブキャラクターの存在感が濃厚でした。
映画では残念ながら弁天は登場しません。
映画と原作で違う点の一つに彰子の存在。
喜久雄が好きで、歌舞伎役者の親に反対されても駆け落ちして結婚する彰子。
歌舞伎役者の親を怒らせてしまって、喜久雄は地方のドサ回りに出て生活します。
あるホテルでの舞台に観客が乱入し、袋叩きにあいます。
その日、ホテルの屋上で喜久雄が無心に踊る姿を見て、彰子は静かに姿を消します。
映画では、その後、彰子は登場しないので、離婚したことになるのでしょう。
けれども原作では、最後まで喜久雄に添い遂げています。
喜久雄の精神の崩壊とラストシーンの描き方
原作では、喜久雄の精神が徐々に壊れていき、最後は花魁姿で劇場から飛び出します。
交差点で踊り狂った末に車に轢かれ死亡するという破滅的な結末だったと思います。
映画では喜久雄が人間国宝として喝采を浴びて幕を閉じます。
喜久雄の笑顔のアップで終わり、ラストシーンの描き方は大胆に違っているな、と思いました。
Audible版おすすめ「国宝」感想とまとめ
映画「国宝」を見て、原作が読みたくなって、Audibleを探しました。
「国宝」の原作は上下巻と長編です。
あまり本を読む時間を取れないので、耳で物語を楽しめるAudibleは日々の生活に欠かせません。
原作本を読むのもいいですが、「国宝」は耳で聴くことをおススメします。
無料キャンペーン中にAudibleに登録して是非聴いてみてください。